77発目の世界遺産!デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群
記事は [09年06月23日] 350 日目 インド2 89日目 / デリー のお話
6月23日、インドで20発目の世界遺産「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」のお話。これを持ちましてインドの世界遺産観光は終了でーす!インドの世界遺産全27件中、20件制覇となりました!イェイ!イェイ!それではインドで最も高い石造建造物、「勝利の記念塔」、クトゥブ・ミナールをお楽しみください!
世界遺産 「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」は、ヒンドゥー教徒の王国を倒し(デリー征服)、インド初のイスラム王朝(奴隷王朝と呼ばれる)を創始した「クトゥブ・アッディーン・アイバク」さんが、イスラム教徒によるインド支配の開始を記念するために建てたと言われる建造物群です。
この建造物群の中でも見所となるのは、インド最古のモスクである「クッワト・アルイスラム・モスク」と、モスクには欠かせないミナレット(尖塔)、「クトゥブ・ミナール」の2つとなります。
- ミナレット: イスラム信徒に対して1日5回の礼拝を呼びかけるために使われる塔です。本来は塔の上に登って呼びかけるわけですが、今では塔の上にスピーカーが設置されているのをよく目にします。
「クッワト・アルイスラム・モスク」という名は「イスラムの力」を意味し、「クトゥブ・ミナール」もミナール(ミナレットの意)というよりは、「戦勝記念塔」の意味合いが強いと言われており、これらの建造物がイスラムの権威を知らしめるために造られたことが伺われます。
ちなみにアーグラやデリー近郊にある世界遺産(文化遺産)はムガル帝国の時代のものがほとんどですが、このクトゥブ・ミナールだけはムガル帝国より300年以上前の時代(奴隷王朝)のものになります!イェイ!
それでは「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」へレッツらゴー!
この日は僕たちが泊まっていた「コンノート・プレイス地区」の南の方にある2つの世界遺産「デリーのフマユーン廟」と、「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」をイェーイ!し、インドの世界遺産観光を締めくくることにしました!
「フマユーン廟」の観光を11時過ぎに終え、ここからオートリクシャーに乗って「クトゥブ・ミナール」へ向かいました。オートリクシャーの運ちゃんがワラワラ寄ってきて皆100ルピーと言ってきましたが、1人を何とか70ルピー(約175円)まで攻め落とす。デリーのリクシャは最後まで厳しかったぜ、イェーイ!
フマユーン廟からクトゥブ・ミナールは約35分と結構遠い!途中信号待ちでリクシャが停まると、雑誌を抱えた子供がワラワラ近寄ってきては目で「買って」と訴えてきます!
雑誌ならまだイェイのですが、
さすがにオモチャはいらないでしょ。。 なめんな。。
インドではこんな感じで、交通量の多い信号付近にはモノ売りやモノ乞いさん達がオラオラと待ち構えてたりします。
ほんでもって前方に大きな塔が見えてくると世界遺産「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」に到着となります!
イェーイ!
ニョキって建ってる塔が「クトゥブ・ミナール」で・す・YO!どこからでもニョキニョキと顔をのぞかせるほどデカい塔です!フマユーン廟と比べるとこちらの方が観光客で賑わってる感じでした。
で、こちらが入口! 左の方にニョキっ!
実はチケット売り場は、入口とは道路を挟んで反対側にあります。。道路にはリクシャがガンガン通ってるので道を渡るのも少々億劫、イェーイ!
- チケット代: 250ルピー(約625円)
入口を抜けると、左手にクトゥブ・ミナールがニョキニョキっ!
しかしココに来てみてすぐに「やべ~、タイミング間違えた~!」と思った。到着したのが正午なので太陽が真上にある。なのでクトゥブ・ミナールのどの面にもキレイに日光が当たらないのデース!よって、ちょっとくすんだ感じに見えます。。みなさん正午の観光は止めましょう。。
気を取り直して、
ニョキニョキニョキニョキ~!
- クトゥブ・ミナール(Qutb Minar )
高さ72.5m!クトゥブ・ミナールはインドで最も高い石塔です!ヒンドゥーをやっつけてデリーを占領したアイバクさんはこの高いミナレットを建てることで「イスラムってすごいのよ!」ってのを誇示したわけであります!
光が当たらず塔がくすんで見えるので、鮮やかな色の木を一緒に入れてみました!
これなら、美すぃ~!
アイバクさんによってこんな大きなミナレットが建てられましたが、後にアラーウッディーン・ハルジー(Ala-ud-Din Khalji )さんは戦勝記念としてもう1つ、クトゥブ・ミナールの2倍にもなる大きな塔「アラーイー・ミナール」を建てようと計画していたので・す・YO!
しかし残念ながら建設途中でアラーウッディーンさんがお亡くなりになってしまい完成することはありませんでした。ちなみにクトゥブ・ミナールもアイバクさんが途中で亡くなられましたが、こちらは後の皇帝たちによって建造、増築されたんで・す・YO!アラーウッディーンさん、あらー、かわいそうに。
というわけで、こちらが未完成の「アラーイー・ミナール」です!
- アラーイー・ミナール(Alai Minar )
彼はクトゥブ・ミナールの2倍の高さを想定していたのですが、24.5mで敢え無くフィニッシュ。。完成していたら世界遺産の名前も「デリーのアラーイー・ミナールとその建造物群」となるチャンスもあったかも!アラーウッディーンさん、あら惜しい!
そして近づくと、こう!
何かコレ見てるとアーモンドクラッシュポッキーが食べたくなってきた。
ここまで紹介してきた「クトゥブ・ミナール」と「アラーイー・ミナール」は共に「ミナール(ミナレット)」です。ミナレットと言うのはモスクに付随する塔なので、本来ならばモスクの方がメインとなります!(見た目のインパクトからここではクトゥブ・ミナールが最大の注目の的となっていますが。)
- モスク: イスラム教徒の礼拝場所。ドーム状の屋根を持つ礼拝堂、ミナレット、中庭があるのが一般的。
ということで、次は「モスク」をどうぞ!
- クッワト・アルイスラム・モスク(Quwwat-ul-Islam Mosque )
こちらはインド最古のモスク、「クッワト・アルイスラム・モスク」の壁でーす!
入口の上にキレイなアラビア文字?の装飾を発見!
こちらの入口を抜けると柱がガンガン立ってる回廊に出ます!
こんな感じで中庭を囲むように回廊が造られているんで・す・YO!
このモスク、実はインド最古のモスクというだけでなく、オモローな特徴を持っています!アイバクさんに占領される前はデリーにはヒンドゥー教寺院やジャイナ教寺院が建てられていたのですが、アイバクさん、これらを象を使って破壊しちゃいました!そんでもって破壊した寺院を材料にしてこのモスクを建てたんで・す・YO!なのでイスラム建築だけどインドっぽさを漂わせるモスクに仕上がっています!
しかしイスラム教では像を祀ることが許されないのですが(偶像崇拝の禁止)、建材として流用したヒンドゥー教寺院には神様などの彫刻がたくさんあったので少々苦労したようです。モスクの壁や柱に苦労の様子が見てとれます!
こちらはモスクの外壁にあった3体の神像の面影!
神様を表した像だと分からなくするために表面が削られて使われたようです。にしても本当に偶像崇拝を禁じているならもっと徹底的に削ってもイェイのでは?この件に関して「NHK世界遺産のサイト」には「新しい支配者である事をインドの人々に示すために、急いでモスクを建造した」ためと書かれていました!なるほど!
中の柱もこんな感じで顔の部分を削って使っています!
あれ?こちらの右の柱の上にあるお顔はOK?
ちなみにガイドブックによるとヒンドゥー教で象の頭を持つ神様「ガネーシャ」の像も残されているとのことなので1号に探してもらいました。このモスク、柱の数がメッチャ多いので探すのメッチャ大変なのですが、それっぽいのを見つけられたようで!
1号曰く、これではないかと!
確かに頭が象っぽいし、長い鼻があるようにも見える!でかした1号!
そしてこのモスク、ヒンドゥー教関連でもう1つ見所があります!
それは中庭にポツンと立っている約7mの「鉄柱」デース!
- 鉄柱(Iron Pillar )
この鉄柱はモスク建設前からここにあり、鉄柱の先端にはヒンドゥー教2大神の1人「ヴィシュヌ」の乗り物である「ガルーダ(神鳥)」が飾られていたと言われてます!ちなみにガルーダはインドネシアでも広まっており「ガルーダ航空」として航空会社の名称にも使われてます。
鉄柱をよーく見ると、サンスクリットで6行の碑文が刻まれてます!
碑文によるとこの鉄柱はチャンドラグプタ2世の記念だったそうな。(英語を訳したらこうなっちゃいました。。めっちゃあやふや~。)
そしてこの鉄柱、1500年以上経っているにもかかわらず全く錆(さ)びてないことでも有名であり、かなりの純度の鉄でできていると言われてるんで・す・YO!しかしどうやって作られたかは不明だそうな!謎ってイェイねー!
さらにこの鉄柱にまつわるウンチクをもう1つ。鉄柱に背を向けて両腕を後ろに回し、手を合わせて鉄柱を囲むことができれば幸運がもたらされるという言い伝えもあるそうな!
というわけで、やってみた。。
現在は柵で囲まれてできないぜ、イェーイ!
しかし、あきらめないぜ!
これは少々インチキだが、いけてるのでは!
2号には幸運がもたらされることでしょう!イェイ!イェイ!
ちなみにこの写真、奥にニョキってあるクトゥブ・ミナールの近くに飛行機が飛んでるの分かりますかね?!
この近く、低空でガンガン飛行機が飛んでるんで・す・YO!
「歩き方」によると以前クトゥブ・ミナールは100mあったが、飛行機事故のため現在の72.5mになったと説明があります。ひょっとしてクトゥブ・ミナールに飛行機がクラッシュしちゃったのかも。でもそんな事故があったら色々なサイトで話題になりそうなものだが見つからず。。。
ちなみに現地の看板ではその昔、落雷で2度損傷したとの説明があります。「ロンプラ」だと地震で先端(Cupola )が倒壊したとも書かれてます。どんだけ不幸な塔。。
というわけで最後に、そんな「クトゥブ・ミナール」に再度注目!
ジャジャーン!
クトゥブ・ミナールは5階建て(5層から成る)で、各階(各層のつなぎ目)にバルコニーが付いてます!下から3層目までは「縦じまのライン」みたいな柱で装飾が施されており、各層ごとに縦じまの形に違いが見られます!
下から見上げてみる!
1層目の縦じま装飾は「円柱みたいなの」と「角柱みたいなの」が交互になっています!こんな感じで結構凝った造りになっており、実はただデカいだけの塔ではなかったりする!
実はこの頃2号、軽い日射病のようなクラクラ感が出てきてかなり弱ってきてました。
日影に退散している図です。。他にも見たい所があったのですが、クラックラきてたのでクトゥブ・ミナールの写真を望遠レンズで撮るだけ撮って速攻帰ることに。。せっかくのインド最後の世界遺産なのに無念。
というわけで、1層目から5層目までのアップの写真をガンガン紹介していきます!
まずは1層目!
要所要所には浮き彫りが施されてるこのこだわりよう!イスラム教の聖典「コーラン」の章句が刻まれているんで・す・YO!
こちらは下が1層目で、上が2層目、そして間にあるのがバルコニー!
どうです!この装飾の細かさ!
で、「バルコニー」のアップ!
- クトゥブ・ミナール1層目と2層目の間のバルコニー
細かな装飾がハチの巣のようにも見えますね!イェイ!イェイ!イェ~イ!
そして2層目の縦じま装飾!
2層目の縦じま装飾は「円柱みたいなの」のみで構成されてます!マールマル!
こちらは下が2層目で、上が3層目(ほぼ写ってない。。)、そして間にあるのがバルコニー!
そして3層目の縦じま装飾!
3層目の縦じま装飾は「角柱みたいなの」のみで構成されてます!カックカク!
こちらは下が4層目で、上が最上階5層目、そして間にあるのはもちろんバルコニー!
4層目と5層目には縦じま装飾はありません!クトゥブ・ミナールは4層目と5層目には色が白い箇所がありますが、大理石で造られているんで・す・YO!その他の場所は赤砂岩で造られてます。
最後にちょっと暗いが、5層目!
最上階のドアップ!イェーイ!
結構貴重なショットかと思われますが、かなりブレてます。。やはり望遠レンズを使うなら三脚は持ちたいところなのだが、なるべく荷物を増やしたくないという葛藤と日々闘っています。。
最後にクトゥブ・ミナールのふもとにある「アラーイー・ダルワーザ」をちらり。
アラーイー・ダルワーザは、ここのメインエントランスとして使われていた門です!この写真は門を内側から撮ったものです。外側からパシャリしたかったのですが、クラックラしてたので、
気づいたら入口近くの売店に来てたぜ、イェーイ!
以上、「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」でした!
これでインドの世界遺産観光終了です!
ありがとう!インドの世界遺産たち!
最後にリアルタイム情報Yay! -------------
ものすごい勢いで世界遺産を巡っていたので中々ネットをする時間がとれませんでしたが、ようやく更新です!そしてようやく更新したと思いきや、明日イランを出国しまーす!でも記事はまだインドだぜ、イェーイ!先ほども1件世界遺産を見てきて、これでイランにある世界遺産全10件中、8件制覇!2週間で8件って僕たちにしては超ハイペース!イェーイ!
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コメント
> 匿名イェイ!さん!
コメントありがとうございます!大学受験では僕も世界史を選択していましたがほぼ全ての記憶が飛んじゃってます(超笑) 英語も世界史ももっと勉強しておけばえかったなーと思う今日この頃です。
> レックさん!
予想通りトルコにやってきました!この後のルートは未定イェーイ!ご期待に添えるよう表紙の写真もそろそろ変えま・す・YO!
2009年7月20日: 2号 さん
暑い暑いインド編ご苦労様でした。
ここんとこ更新がなかったので少し心配してました。
イランで日本人2名行方不明?てね。
さあ、次はお隣のトルコかな?
その前に表紙が変わるか注目してます。
2009年7月19日: レック さん
インド建築は美しいですね。
チャンドラグプタ王で合ってますよ。世界史の教科書で太字で出てきたので、今でも覚えてます(笑)
2009年7月19日: 匿名イェイ! さん
私、コメントします!
みなさまからのコメントを楽しみにお待ちしております!
「イェーイ!」だけでも構いませんのでお気軽にどうぞ!
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