ナグシェ・ラジャブとナグシェ・ロスタム
記事は [09年07月07日] 364 日目 イラン 3日目 / シーラーズ のお話
7月7日、イランのシーラーズにいた時のお話。世界遺産「ペルセポリス」の近くにある2つの遺跡、「ナグシェ・ラジャブ」と「ナグシェ・ロスタム」をご紹介!この2つは世界遺産ではありませんがペルセポリス観光と完全にセットものなんで・す・YO!
「ナグシェ・ラジャブ」には岩壁に刻まれた大きな4つのレリーフが、「ナグシェ・ロスタム」にはこれまた岩壁に造られた4つの巨大なお墓があります!ペルセポリスから近いし、規模も小さい割りに見応えがあるのでペルセポリス観光に付け足すにはうってつけ!なのでペルセポリス観光とセットもの!
それでは早速、「ナグシェ・ラジャブ」へレッツらゴー!
javascript:void(0);ペルセポリスからは以下のルートをタクシーをチャーターして回りました!
ペルセポリス ⇒ ナグシェ・ラジャブ⇒ ナグシェ・ロスタム⇒ パサルガダエ ⇒ マルヴダシュト
- タクシーチャーター代: 20,0000リアル(約2,000円)
- 移動の詳細は「シーラーズ近郊の遺跡観光[日程&移動]」を参照
ペルセポリスから「ナグシェ・ラジャブ」へは車で約10分!
フェンスの右側が「ナグシェ・ラジャブ」で・す・YO!
「ナグシェ・ラジャブ」は、ペルセポリスが造られたアケメネス朝ペルシアが滅びた後の時代、「ササン朝ペルシア」の時代の遺跡で、岩壁に刻まれた4つの大きなレリーフ(浮き彫り)が見所となります!
ここの遺跡は非常に小さく、4つのレリーフがコンパクトに並んでいるので観光時間はイェっという間になります!なのでフェンスの外からでもチラリできないかなーと思うところですが外からではちょっと遠くて見えませんでした。
なので大人しくチケットを購入し、中へ。 ┌( ・_・)┘
- チケット代: 3,000リアル(約30円)
中に入っても岩山があるだけの殺風景なので、どこにレリーフがイェーイ!してるのかよう分からん!とりあえず道なりに歩いてみる。 ┌( ・_・)┘
すぐに何か発見! ヽ(´▽`)/
正面にレリーフがちらり!
この袋小路となっている場所に4つの巨大なレリーフが残されています。今2号がいる所がレリーフに囲まれてる場所で、左側に1つ、正面に2つ、右側に1つ並んでいました!
写真左下に見える看板にここのレリーフの説明がありましたのでそれを元に左側のレリーフから順番にご紹介!
まずは左にあるこちらのレリーフ!
- the Shapur I on horseback followed by members of his family and highest dignitaries of the state, all on foot
デカい!こんな感じで保存状態はどれも結構イェイです!
お馬に乗っているのがササン朝ペルシア第2代王、シャープール1世!そして後ろにはシャープール1世の家族や国家の要人が歩いて付いてきてます。馬のお尻のプリップリ感がたまらない!そしてペルセポリスと同様、皆さん横向き!ペルシャは横スクロール系がお好きなようで!
ちなみにこのレリーフ、ちょっと離れて見るとこうなってます!
結構大きいでしょ~!柵とか無いのでどこまでも近寄れちゃう状態です。保存上ちょっと心配。左にいる1号も暑い中、頭にスカーフを巻かないといけないので心が折れないかちょっと心配。
で、こちらは正面左手にあるレリーフ!
- the bust of Kartir
この方はササン朝ペルシア時代の偉大な聖職者「カルティール」さん!右側の碑文にはバハラーム2世(Bahram II)の時代、「聖職者が権力を握ってましたYO!」ということが記されているのだそうです。ここにある4つのレリーフの内、3つが王様に関するものなのでこのカルティールさん、レリーフになっているということは相当な権力をお持ちだったのかも。さすがに他の3つ王様のレリーフと比べるとちょっと小さめ。
そして次は真正面にあるこのレリーフ!
- the Investiture of Ardashir by Ahuramazda
ササン朝ペルシアを建国したアルダシール1世(中央左)が、ゾロアスター教の神「アフラ・マズダ」(中央右)から帝王権を示す大きなリングを受け取っている図です!ゾロアスター教が国教だったため大事な場面でアフラ・マズダさん登場というわけです!
中央の2人の足元に小さく2人の人物が描かれていますが、1人はアルダシールの孫息子「バハラーム王子」(Prince Bahram )、もう1人は「Izad Bahram 」です!って誰だか全く分からん!ほんでもってアルダシール1世の後ろにはハエ払い(Fly whisk )を持った高官と、後に王位を継ぐシャープール1世がいまーす!アフラ・マズダの後ろには女王とその付き人がいるらしいがこの写真では何だかわかりませーん!
そして最後は向かって右側にあるこちらのレリーフ!
- the Investiture of Shapur by Ahuramazda
先ほどはアルダシール1世でしたが、今度はシャープール1世がアフラ・マズダからリングをゲットするの図です!二人ともお馬さんに乗っていますね!ここにある4つのレリーフ中、2つのレリーフにシャープール1世とアフラ・マズダが登場ってことです!
ちょっと離れて見るとこう!
記事だとじっくり観光に時間をかけてるように見えちゃうかもしれませんが、かなりあっさりと観光は終了してます!「へ~、ほ~、は~。」ってな感じで!
以上、ナグシェ・ラジャブでした!
続いては、「ナグシェ・ロスタム」へレッツらゴー!
「ナグシェ・ラジャブ」から「ナグシェ・ロスタム」へは車で5分とめっちゃ近い!
フェンスの奥側が「ナグシェ・ロスタム」で・す・YO!目の前に見えている大~きな岩壁全体が見所となります!
「ナグシェ・ロスタム」は、ペルセポリスが造られた「アケメネス朝ペルシア」の歴代王のお墓が眠る遺跡なんで・す・YO!王家の墓!王家の墓!
チケットを買ってフェンスの中へ!
- チケット代: 5,000リアル(約50円)
先ほどのナグシェ・ラジャブと比べると見た目のインパクトが全然違います!何かものすげぇスケールの刑事さ、いやデカさを感じます!
岩壁に十字型に掘られている場所が4箇所あるのですが、そこが王墓!
こんな感じでアケメネス朝の歴代王の王墓が4つ並んでいます。「歩き方」曰く、左からダレイオス2世、アルタクセルクセス1世、ダレイオス1世、クセルクセス1世らしいです。ちなみにアケメネス朝ペルシアを創立した「キュロス2世」の王墓はここではなく、次に寄る世界遺産「パサルガダエ」にありまーす!
こちらは一番左の「ダレイオス2世」の王墓! ド迫力! w(゚o゚)w
十字型のくり抜きが特徴的です! で、十字の右下部分に注目すると、
ナグシェ・ラジャブで見たようなレリーフ(浮き彫り)が施されてます!
近くの看板によると馬上におられるのはササン朝ペルシアの「シャープール2世」ではないかと説明されてますが、「?」が付いており真相は不明っぽいです。にしてもペルシャはデカいレリーフがお好きなようで!ここのお墓はアケメネス朝時代の王のものですが、飾られているレリーフはササン朝時代がモチーフとなっています。
それぞれの王墓の周辺にはこのようなレリーフがいくつか存在しており、
例えば一番右端、「クセルクセス1世」の王墓周辺の様子はこんな感じ!
上の写真の左下には、
巨大な壁画がドーン!
ナルセー王の叙任図(The Investiture of Narse )!一番右側にいる女性からリングを受け取っているのがナルセー王!シャープール1世の息子さんです。
このレリーフ、個人的にはイェイな~と思ったので拡大!
右側の女性の浮き彫りが今まで見てきたのとは違ってかなり細やかで美すぃ~!
この女性、一般的にはゾロアスター教において豊穣、家族、河川の女神、「アナーヒター」(Anahita )と言われてますが、ナルセー王がリングを受け取る際、よーく見ると反対の手では腰にある剣を掴んでおり、目の前に神がいるにはそれはちょっと。。ってことで、この女性はナルセー王の妻「Shapurdokhtak 」ではないかとも言われてます。まぁ妻なら剣握っててもええんかい!ってことにはなりますが。。
ほんでもってもう1つの注目箇所、王墓の十字の上の部分を拡大すると、
こんな感じ!
もっと、近づいてみると、、
ゾロアスター教の神、「アフラ・マズダ」の姿が!
写真上の翼の付いた円盤に乗っているお方がアフラ・マズダではないかと言われています!もちろん横向いてます!
お墓を岩壁に造り、入口の上に「アフラ・マズダ」がちらり!な王墓の様式はペルセポリスにある「アルタクセルクセス」の王墓がモデルになっていると言われています。
こちらはペルセポリスにあった「アルタクセルクセス2世」の王墓です!
入口の上にもアフラ・マズダさんがいました。確かに似てます!似てます!
で、ナグシェ・ロスタムにはレリーフがあれこれあるのですが、その中でも一番有名なのがこちら!
ジャーン!
ササン朝ペルシア、シャープール1世の「騎馬戦勝図」!アルタクセルクセス1世とダレイオス1世の王墓の間にあります!僕的には先ほど出てきた女性が出てくるレリーフの方がイェかったです。
そして急な展開となりますが、
ナグシェ・ロスタムは実は王墓だけでなく、
ちょっと角度を変えて見ると、王墓の岩壁の向かい側に「四角い建物」がチラリ!
ゾロアスター教の神殿?イェーイ!
アケメネス朝&ササン朝ペルシアの時代に崇拝されていたゾロアスター教。別名は「拝火教」といって火を礼拝の対象としており、この神殿は聖火を祀っていた場所ではないかと言われてますが、真相は不明っぽい!
というわけで、4つの巨大な王墓と、四角い謎の建物が1つ。
サクッと堪能して、この日最後の観光地、世界遺産「パサルガダエ」に向かったとさ。
「82発目の世界遺産!パサルガダエ」の記事に続く。
- シーラーズ近郊の遺跡観光[日程&移動]
- 81発目の世界遺産!ペルセポリス [前半]
- 81発目の世界遺産!ペルセポリス [後半]
- ナグシェ・ラジャブとナグシェ・ロスタム
- 82発目の世界遺産!パサルガダエ
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コメント
> コッシーさん!
体調全開!PC全開!で・す・YO!
しかし躍起になってほぼ毎日世界遺産(&ビール)のため、つぶやくのが精一杯になってます!ヨーロッパにいる間はこの調子で滞りますが温かく見守ってくださいませ。フィリピン行ったことないのでイェイですね~!コルディリェーラの棚田が見てみたいです!
2009年9月22日: 2号 さん
こんにちは、世界遺産イェーイ!さん
最近は体調不良とかPCトラブルですか?
アップが遅れていますね、、、、
ま、ページの更新は 義務ではなく 楽しみですからね。
気楽に、気楽に、気長に待ってます~~~。
そうそう、私たちの来月の旅行先はフィリピンにしました。
マラッカは来年にします。
じゃ
2009年9月21日: コッシー さん
> 漣さん!
とりあえず暖かい内に北の方に飛んでみました!今後バルカンも訪問するかもしれません!ポーランドはトルン、ワルシャワ、クラクフの3都市の滞在なので平和教会は非常に惜しいです!
ちなみにベルリンの集合住宅は「・・・」。
2009年9月17日: 2号 さん
いつの間にかドイツにおられたんですね~。
バルカンは飛び越してしまいましたかw
あそこの世界遺産の情報ほしかっただけに非常に残念!
しかし、ドイツでも余すところなくマニアックどころを攻めていますねw
バウハウスやベルリンの集合住宅はどうでしたか?
そして、このまま西に曲がってしまうかと思いきやのポーランド訪問、最高の選択です。
欧州随一の世界遺産大国は実はポーランドであると思っています。
反骨の世界遺産が多い、欧州では珍しい国です。
特にシレジア地方の平和教会は機会があれば足を運んでみてください。
地方系、木造系の世界遺産教会としてはロシアのキジー島のものと双璧と呼べるクラスです。
2009年9月17日: 漣 さん
私、コメントします!
みなさまからのコメントを楽しみにお待ちしております!
「イェーイ!」だけでも構いませんのでお気軽にどうぞ!
コメントは「承認制」のため表示までしばしお待ちくださいませ!
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