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2009年5月30日

インド / ボーパール で更新


64発目の世界遺産!エレファンタ石窟群 [後半]

記事は [09年04月26日インド2 31日目 / ムンバイ のお話

4月26日、インドのムンバイにある世界遺産「エレファンタ石窟群」後半のお話!前回はちょっとマニアックな第2窟~第5窟をちょろっとだけ紹介して終わりましたが、今回はエレファンタ石窟群のメイン、「第1窟」の登場です!色々なシヴァの姿をお楽しみください!

それでは「エレファンタ石窟群」、第1窟へレッツらゴー!

第1窟」はチケット売り場を抜けるとすぐ右手に見えてきます。

エレファンタ第1窟

岩を掘削して造られている石窟寺院!

エレファンタ第1窟

素人目にはこの岩山、石窟を造るにしてはちょっと小さすぎるように見えるんだけどどうなんでしょ?なんかもっとデカい頑丈そうな岩山に造るイメージなんですけどねー。でもこの石窟が残ってるということは頑丈だってことか。

そして中へ!

エレファンタ第1窟

想像してたよりずっと広い!幅、奥行き共に40mもあるそうな!そして柱がドン・デン・ダン・デンと立ち並んでいます!後からくっつけたようにも見えますが柱の部分を残して掘りぬいたってことでしょうか?柱と天井のつなぎめがマッシュルームになっててなんかイェイね!

そしてココをまっすぐ行くと、第1窟の最大の見所、「3面のシヴァ神像」が姿を現してきます!

奥の方にポワーンって見えてるやつで・す・YO!

3面シヴァ神像

(」゜ロ゜)」 オー!

3面シヴァ神像

(」゜ロ゜)」 オーーーー!

3面シヴァ神像

3面のお顔を持つシヴァ神の胸像で・す・YO!高さ約5.5mとデカい!

3つの顔にはそれぞれ意味があって、左のおっかない顔が「破壊(Destroyer )」、右の女性的で優しいお顔が「創造(Creator )」、中央の穏やかなお顔が「維持・調和(Protector )」を表しています。「百科事典ソフト・エンカルタ」では中央がシヴァで、左右がヴィシュヌとブラフマーを表していると解説されていました。ブラフマーがちょうどイェイ感じで登場したのでここでヒンドゥ~な話を。

【ヒンドゥ~な話】
旅日記ではヒンドゥー教は「シヴァ」と「ヴィシュヌ」の2大神と書いていますが、昔はこのお二方に「ブラフマー」を合わせて3大神と呼ばれていました。これはヒンドゥーの神話ではブラフマーが「創造」、ヴィシュヌが「維持」、そしてシヴァが「破壊」を司るという三位一体、お三方で1つの神という伝えがあるからです。

しかしなぜ今は2大神と呼ばれるようになってきたのか。それはブラフマーはシヴァやヴィシュヌと比べて信仰の対象として人気が落ち、影の薄い存在となってしまったからであるそうな。よって降格。えっ!神ってそんなんでいいの?!ていうかあなたが創造した世界で人気がなくなっちゃうって超キャワイェそう。。

しかもこの「宇宙の創造神」ブラフマーはヴィシュヌのヘソに咲く蓮の花から生まれたとも言われている。あなた、どっからお生まれに?!ていうか創造神が他の誰かから生まれるってのはありなのか?!いやいやまずはヘソから花が咲くヴィシュヌの方にツッコミ入れないとだな。。

そしてこの巨大な胸像の両サイドの壁にもシヴァをモチーフとした大きなレリーフ(浮き彫り)があります!

こちらは左側のレリーフ!

【Ardhanarisvara: Androgynous Shiva 】
中央にいらっしゃるのは「両性具有(半男半女)のシヴァ神」です。左半身(向かって右)がシヴァの奥さん「パールヴァティー」で、右半身がシヴァとなっています。どうやってそれを判別するのか。それはずばりお乳!よーく見ると片乳状態なのがわかるはず!bleah

そして半分男で半分女ってことは気になるのは下半身。。ちょっと壊れちゃってて分かんないなーと思ってよくよく下の方を見ていると、このシヴァ神、「聖牛ナンディ」に乗っているのでは?!シヴァの右手(向かって左側)がナンディの左角を触ってるように見える!

こちらは右側のレリーフ!

【Gangadhara: Shiva receiving the waters of the Ganges 】
UNESCOのエレファンタのサイトにある資料によると「ガンガダーラ(ガンジス河の水を受けるシヴァ)」と説明されてます。ということはこれ、マハーバリプラムでみた巨大岩壁彫刻、「ガンガーの降下」と同じ話しではないでしょうか!というわけで復習!

【ヒンドゥ~な話】
ヒンドゥー教では河すら神様になり得る!そう、ガンガー(ガンジス河)は女神なんです!河が女神って。。ガンガーは元々天界にあってそこから地上に降下してきたという設定なんです。そしてその際ガンガーの降下の勢いをシヴァ神が髪の毛で受け止めていたということになってます。シヴァの能力メチャクチャ。。なのでシヴァの髪を伝って流れてきたガンガーは聖なる河となるわけなんで・す・YO!

この第1窟では「3面のシヴァ神像」が一番目立っていますが、シヴァを祀る寺院で忘れちゃならないのがこちらです!

ジャーン!

リンガ

奥の方にうっすらポコンと見えてるのがシヴァの象徴、リンガ(男性のアレ)!

四方を壁に囲まれたこの中に祀られています。

ドゥヴァラパーラ

【Dvarapala: Mediator Guardian 】
入り口の両脇にドドーンと立っている巨像はドゥヴァラパーラ、守護神です!門番としてリンガをお守りしているということでしょう!

そしてこちらの「第1窟」にはシヴァのファンが喜ぶレリーフ(浮き彫り)が他にもたくさんあります!この石窟には出入口が3つあるのですが各出入口の両サイドに大きなレリーフが設置されているんで・す・YO!写真いまいちですが暗かったので許してちょ。

まずは「北側の入り口」!
寺院へはここから入ることになるので、まず最初にこちらの2つのレリーフとご対面することになります!

入り口右側には、

ダンシングゥ~!(動)

ナタラージャ

【Nataraja: King of Dance, Cosmic Dancer 】
こちらは舞踏王「ナタラージャ」と呼ばれるシヴァです!

【ヒンドゥ~な話】
シヴァには破壊神というおっそろしいキャラの他にも様々なキャラが設定されており、そのキャラ毎に名前が付いてたりします。そしてこちらのナタラージャは「ダンスの王様バージョン」というわけです。破壊の神でもあり、ダンスの王様でもある。。しっくりくるわけない!橋本真也がダンスの王様でもあったら「えーーっ!」ってなるでしょ!

このナタラージャの姿はインドでよく見かけますが、以下の写真の形で表現されていることが多いです。左足を上げ、右足で無知の悪魔を踏みつけ、火の輪の中で踊り続ける!もっと色々あるのですがもっと説明しやすい写真が撮れたときにでもまた。

ナタラージャ

アウランガーバードのホテル「タージ・レジデンシー」のロビーにて。

そして踊ってるシヴァ神の向かいにあるのが、

し~ん。。(静)

ヨガで瞑想シヴァ

【Yogisvara: Master of Yoga, Lord of Yoga 】
ヨガで瞑想するシヴァ!
(瞑想するシヴァ)」と、「(踊ってるシヴァ)」の組み合わせがなんともイェイ!

【ヒンドゥ~な話】
シヴァは破壊の神ですが「偉大なるヨガの苦行者」というキャラも持っています。神様だけど修行者のかがみとしてみなさんのお手本となるわけです。というわけで、神様とは言え修行者の身でもあるシヴァの格好は、ロン毛を束ね、裸で腰巻という質素なスタイルなんで・す・YO!だけど首に蛇巻いちゃってますが。。こちらのレリーフではちょっと分かりづらいですがシヴァを見かけたら格好をチェックしてみてください!

次に他の出入口にあるレリーフをご紹介!どの入り口かは失念しました。。

こちらのシヴァはお怒りです!

アンダーカ

【Andhakasura-vedha: Shiva killing the devil Andhaka 】
アンダカを殺(あや)めるシヴァ!この形相と迫力が破壊を司る本来のシヴァのイメージではなかろうか。

【ヒンドゥ~な話】
アンダカ」はシヴァと妻パールヴァティー間に生まれた3番目の息子なんです。色々あってアンダカがパールヴァティーに求婚を迫り、もちろんシヴァはこれを許さず、何百年も続く戦いが勃発!最後にシヴァがアンダカを殺めるという物語です。超大規模な親子ゲンカ!ちなみに北斗の拳は世界を巻き込んだ兄弟ゲンカ!

こちらはなんだか微笑ましい!

結婚

【the marriage of Shiva to Parvati 】
シヴァの奥様パールヴァティーとの結婚の様子です!

???

壁画

わかりません。。

???

壁画

これもわかりません。。

まだまだ勉強不足で何を表してるのかわからないレリーフもありましたが、シヴァってつかみどころのないキャラだってことが分かっていただけだのではないでしょうか。踊って、苦行して、妻子持ちで、シンボルはリンガ(男性のアレ)の破壊神!
バーリ・トゥード!何でもあり!

こんな「シヴァ祭り」な第1窟ですが、

ここにもピクニック状態の家族が。。

エレファンタ第1窟

第1窟にゴザ敷いちゃってる。。さすがにこの人たちは警備の人にピーーって笛を吹かれて立ち退くことになってました。。

そして第1窟にはシヴァの胸像やレリーフがある場所とは他に、もう1つ小さめの建物が左側にくっついてます。

こちらがメインの建物から見た、サブの建物です。

エレファンタ第1窟

右がメイン、左がサブ。

エレファンタ第1窟

地面にうっすらと丸が描かれているのがわかるでしょうか。この場所はメインとサブの建物の中にあるリンガの直線上にあるので、恐らくここに聖牛ナンディがいてリンガを見ていたのではないでしょうか。

こちらがサブの中。真ん中の部屋の中にリンガが祀られてます!

エレファンタ第1窟

こちらにも両サイドに巨大なドゥヴァラパーラ(守護神)がいてリンガをお守りになられてますね~。

ガネーシャの浮き彫りもありましたよ!

ガネーシャ

ガネーシャとはシヴァの息子さんで頭が象さんのお方です。

以上、長々と紹介してきましたが第1窟はこれにて終了!イェイ!

これで帰ろうかと思いましたが、よくよくあたりを見回してみると第1窟の上には簡単に登れるようなので、せっかくなんでイェーイ!してみました!

2号:「よっこいしょ。」

エレファンタ第1窟上

1号:「どっこいしょ。」

エレファンタ第1窟上

上からの眺めはイェーイ!

エレファンタ第1窟上

船を下りてから、この道を歩いて来たのです!

エレファンタ第1窟上

上からは第1窟のサブの建物を見下ろすこともできます!

そして帰りはこの見下ろしている景色を降りて歩いていくことに。ちょっとダルい。。

でも帰りの坂道でウマそうな食べ物を売ってるお店発見!

Vada Pav

発見というよりは1号がちゃっかり探してたのですが。1号は歩いてるときは大体食べ物をチェックしてます。delicious

そしてこちらの食べ物は、

ムンバイ名物、「Vada Pav 」!(ワダ・パブ?)

Vada Pav

パンの間にカレー味のポテトコロッケと辛いソースと唐辛子を挟んだやつです。コロッケが揚げたてですごくウマい!僕たちは1つ20ルピー(約50円)と言われましたが、インドの人が1つ10ルピーで買っているのを見てしまった。。ウマいからだいじょぶ。だいじょぶ。

そしてさようなら、エレファンタ島。

フェリー

フェリーに乗って帰っていったとさ。。

ちなみに「エレファンタ島」という名前は、港の近くで巨大な象さんの石像が発見されたことに由来しているのですが、この象さん今はムンバイ動物園のあるヴィクトリア・ガーデンに運ばれてしまったそうな。ちょっと寂しい。

最後に。エレファンタの第1窟は、アウランガーバードにある世界遺産、「エローラ石窟群」の「第29窟」とそっくりな造りをしていることで知られています。どちらも作成時期の解釈に幅があるので、どちらがどちらに影響を与えたのかはよく分からないですが、ほんとクリソツなんで・す・YO!

66発目で紹介している「エローラ第29窟」は、このエレファンタ第1窟の記事と同じ順番で紹介してますので是非見比べてみてください!

clock 最後にリアルタイム情報Yay! -------------

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