84発目の世界遺産!チョガ・ザンビール
記事は [09年07月10日] 367 日目 イラン 6日目 / アフヴァーズ のお話
7月10日、アフヴァーズにいたときのお話。イランで4発目の世界遺産は「チョガ・ザンビール 」!ここでは紀元前に造られた「ジッグラト」と呼ばれるピラミッド状の神殿塔が見所で・す・YO!今回は現地の解説板を元に、マニアックな情報盛りだくさんでお届けします!イェイ!イェイ!イェ~~~イ!いつもより少しだけテンション上げてみましたが何か。
世界遺産 「チョガ・ザンビール」は、古代エラム王国の都市遺跡!エラム王国は今までご紹介してきたイランの世界遺産、「パサルダガエ」や「ペルセポリス」が造られたアケメネス朝ペルシアの前の時代のお話です!
そしてチョガ・ザンビールと言えば何と言っても、巨大な「 ジッグラト 」!!
「ジッグラト」とはメソポタミアやエラムで使われていた言葉で、「複数の階層から成る大きな神殿」を意味する言葉です。その形は簡単に言うと階段状のピラミッド!神殿塔とも言うらしい。
ちなみにジッグラトで一番有名なのは、旧約聖書に登場する「バベルの塔」です!
僕的にはバベルの塔と聞くとナムコから出てた同名のパズルゲーム!ノホホンとしたBGMの中、L字型のブロックをこう、うまい具合に置いたり、落としたり、ラジバンダリ。にしてもああいう頭を使う系のゲームを小学生の頃楽しめたのが不思議でならんわ。ドラクエもやるけど、バベルの塔もやるみたいな。
このチョガ・ザンビール、「世界遺産検定公式テキスト」によると、1935年に油田調査の飛行中に発見されたそうな!おそらく上空からジッグラトがポロって見えたのでしょうね!そしてその形状から、ペルシア語で「大きなカゴのような山」という意味であるチョガ・ザンビールと名づけられましたとさ。
なので、「チョガ・ザンビール 」とはなりません!!
それでは「チョガ・ザンビール」へレッツらゴー!
前日の「シューシュタル、歴史的水利施設」の観光と合わせて行きたかったのですが、タクシーチャーターの折り合いが付かず、別々の日に行くことになりました。
この日観光したい場所はジッグラトのあるチョガ・ザンビールともう1つ!チョガザン(勝手に略してみた)の近くにある「ハフト・タッペ」という遺跡!ハフト・タッペは世界遺産ではないのですが、チョガザンからの発掘品を展示する博物館があるので行ってみたかった!そういうこと!
この日は夜行バスでエスファハンへ出発予定。早めにチョガザンの観光を切り上げてエスファハンのバスチケットを確保したいと思い、
この日も懲りずに「タクシーチャーター」を狙う!
まぁラクしたいだけなんですど何か。
しかしまぁホテルで頼むとほんと高いね!
チョガ・ザンビールとハフト・タッペのタクシーチャーターで700,000リアル(約7,000円)って言われたかんね。なのでシューシュタルへ行くときに乗合タクシーに乗った「ナーデリー交差点」とやらに行って直接タクシーと交渉してみることに。
「ナーデリー交差点」はアフヴァーズのバスターミナル行きの乗合タクシーがワラワラと集まってる場所で、中々遠くの方まで行ってくれそうなタクシーがいない!
「チョガ・ザンビール !チョガ・ザンビール !」と連呼するも、とりあえずバスターミナルまで行けと言われてしまう。
仕方ない。ちょっと時間がかかって面倒そうだが昨日に引き続き、乗合タクシーとローカルバスを駆使して行くか~。
と思ったら、
やる気のある兄ちゃんがいた~!!
その仕事、俺が引き受けます!みたいな!
早速料金交渉に入るが、この兄ちゃん英語がまったく話せず!ワンもツーも分からないレベルです。。でも、その仕事できるの俺しかいません!みたいな!
そこらに居た英語のできるおっさんに仲介してもらい、一旦200,000リアル(約2,000円)で成立したかに見えたが、それは片道の料金じゃ!みたいな感じでゴネられ、結局400,000リアル(約4,000円)でマネー成立。。デラ高いが、確実にチョガザン見たかったしえっか。。
- タクシーチャーター代: 400,000リアル(約4,000円)
ルート: アフヴァーズ⇒チョガ・ザンビール⇒ハフト・タッペ⇒アフヴァーズ
この日はムスリム(イスラム教徒)にとっては大事な金曜日。お兄さん、お祈りの時間がどうのとかで必ず13時までにはアフヴァーズに戻りたいとのことでした。両手の人差し指をガツって組んで約束だからね!って感じで!4,000円ももらった挙句、自分の好きな時間に帰るだなんていい商売してるよな。。
この時点で7時40分。13時までなんでチャーター時間は5時間20分くらい!チョガ・ザンビールとハフト・タッペを回ってアフヴァーズまで帰ってくるってルートでしたが、移動時間片道約2時間と考えると結構微妙だったりするがまぁイェイか。。
それではタクシーで、まずはチョガ・ザンビールへ!
兄ちゃん満面の笑顔で運転してくれます!そして満面の笑顔で後ろを向いて話しかけてくる!危ないから前見て走って欲しいなぁ~と思ってましたが、
途中でこの光景を見てから兄ちゃんの表情がかなり硬くなりました。
(;゚Д゚) ・・・
これには僕たちもかなり、(;゚Д゚) (;゚Д゚) ってなりました。
インドの世界遺産「ケオラデオ国立公園」をタクシーでイェーイ!したとき、後ろから車に激突され軽いむち打ちになったのを思い出しました。。車社会って怖すぎます。。この社会には一生馴染めそうもないです。。
さすがにこの後タクシーの中で眠ることはなかったです。。
1時間30分くらい経過したところで、チョガザンがありそうな景色が!!
しかしここまで来るのが結構大変だった。途中で道が分からなくなったらしく兄さんオドオドしっぱなし。確かに看板のない分かれ道とかもあって来たことないとわかんないかもね。って兄さん、もしかして行くの初めてだったんかい!!そんな人多いな。。
で、9時30分にチョガ・ザンビールに無事到着!! \(^o^)/
- 所要時間: 約1時間50分(アフヴァーズ、ナーデリー交差点~チョガ・ザンビール)
車が数台止まってましたが、ほとんど観光客なんていなかったど!!
13時までにアフヴァーズに帰らないといけないってことは、ハフト・タッペも回るとしたら1時間も観光時間ないのでは?!
奥に見えてる小屋で入場チケットを購入。イランの世界遺産のチケットはほぼ5,000リアル(約50円)!この小屋の中は休憩所みたいになっていて冷たい水が飲めます。外はめちゃくそに暑いのでペットボトルに水を補給しましょう!
そんでもって、
向こうに薄っすら見えてるのが、ジッグラト!
何もない荒野の中にぽっつんと佇んでおります。上空から発見されたってことは当初(1935年)からこんな感じで何もなかったのかも。
ちなみに発見されたのは1935年ですが、造られたのは何と紀元前13世紀!ウンターシュ・ナピリシャ王(King Untash Napirisha )によって建設されたそうです。これが太古のロマンってやつでしょうか!
だだっ広い荒野ですが、歩けるところはロープで制限されてます。
チョガ・ザンビールの都市遺跡は、外壁(Outer Wall )、中壁(Middle Wall )、内壁(Inner Wall )の3段階の壁で区切られているのですが、
こちらが中壁です!
- 中壁の南東側入口(Southeastern Gate of Middle Wall )
全体地図で見ると、ココ(山岡)!
ココ山岡、100万円クイズハンターでは奪い合いになってましたが今となっては。。それはさておき、チケット売り場から歩いてきたら中壁が出てきたので、一番外側の外壁は恐らく車で来たときに通り過ぎたのでしょう。ジッグラトは内壁の内側に位置してます。
で、この地図上でジッグラト以外にチョロチョロあるのは、ほぼ神殿 or 寺院(Temple )!ジッグラトを中心とし、その回りを囲むように多くの神殿が造られている感じです。(Temple をどう訳すかなのですが、全く根拠無いけどこの後は神殿で統一。)
中壁の南東側入口を抜けるとそこには「Eastern Temples 」!
このように英語の看板があるので、現地の看板を主な情報源としてこの記事を書いてます。
「Eastern Temples 」は下記4つの神殿で構成され、神殿の名前は祀っている神の名前らしいです。ということはエラム王国は多神教であったということでしょう!
- Temple of Pinikir
- Temple of Adad & Shala
- Temple of Shimut & Belet-Ali
- Temple of Napratep Divinities
チョガ・ザンビールからは5,000以上ものレンガの碑文?(Brick Inscription )が発見されており、神殿の名称などはこの碑文から判明しているそうな。
こちらが確か「Temple of Adad & Shala 」!
「Adad 」は雨と雷の神で、「Shala 」は奥様。ちなみにギリシャ神話だと「ゼウス」が雨とか雷を支配し、インドだと「インドラ」が雨や雷の神です。てことは恐らくAdad も闘うと強い系なのでしょう。
こちらは確か「Temple of Napratep Divinities 」!
「Napratep 」っていう8人に神を祀られているそうです。ちょこんとなってる所は神の像が置かれていた場所だと思われます。
そしていよいよジッグラトへ!
中壁の中には、レンガの破片で舗装されたいくつかの小道が造られていたそうで、このことはここが町として設計されていたことを物語っているそうな。町だったとしたらパンピーはどこに住んでいたのかってことになるのだが、中壁より内側は神殿の跡地がほとんどなので、住居は中壁と外側の間、もしくは外壁の外にあったのかも。がんばれ発掘!
ジッグラトにもうちょい近づく!
ジッグラトはデカいのYO!底辺は、1辺約105mもあります!
ジッグラトの回りには様々な神を祀る神殿があるのだが、このジッグラトはエラムの2つの主要な神、「インシュシナク」(Inshushinak )と、「ナピリシャ」(Napirisha )を祀った塔で、頂上にはそれぞれの神殿があったそうな!
壁!壁!壁!ベガ!
中心は日干しレンガ(Mudbrick )、外壁は焼成レンガ(Baked brick )が使われているそうです。日干しレンガはオマーンの「バハラ城塞」でも使われてましたがに雨に弱すぎる!なので周りを焼成レンガで囲うってのはクレバーです!昔この地域に雨が降ったかは知ったこっちゃないですが。。
こちらはジッグラトの上部のドアップ!
現在のジッグラトの高さは約28m。当時は5層から成っており、50m以上はあったと言われてます。が、現在は4層目より上は薄らハゲ状態です。セカイェにしては言葉が悪すぎました。。でも最上段の部分が残ってる姿を想像すると、全部残ってたらもっともっと有名になったに違いないと思わせるスケール感を持ってます!
内壁(Inner Wall )を抜けていよいよジッグラトに急接近!
- 内壁の南側入口(Southern Gate of Inner Wall )
ちなみに1号(女性)、この暑さの中でもコートを着て、頭にスカーフを巻いてないといけません!それがイラン!もちろん僕(男性)は愚痴をこぼされまくりますが、そんなの知ったこっちゃありません!って書いたら1号怒るだろうな。
ジッグラトの前にはロープが張ってあって中には入れましぇ~ん!
でも中に入ってる人が1人。。
どうやらこの人にチップを払うと中を見せてもらえるっぽい!
行ってみたい!中に行ってみたい!けど、僕たちは無視!あくまでも正攻法な世界遺産観光!それがセカイェ!!と思ってたり思ってなかったり。。
ジッグラトの南東の入口前でイェーイ!
この入口の前の両サイドに7個ずつ崩れた小さなピラミッド状のオブジェがありました。上の写真でも入口の両脇に何かが並んでるのがちょろっだけ見てとれます。イェーイ!とかやって我を忘れ、ドアップの写真はありませぬ。。宗教儀式に使われていたものらしいです。
ジッグラトの角っこから雰囲気のある1枚を狙ってみました。
観光客全然いないっしょ!
こちらはジッグラトの北東側!
北東側の入口ドデーン!!
で、北側の角っこ!
僕達は反時計回りでジグラットをイェーイ!してます!
北西側には「Northwestern Temples 」とくくられた下記3つの神殿跡があり、もちろん名前は祀っている神の名前に由来しています。
- Temple of Napirisha
- Temple of Ishniqarab
- Temple of Kiririsha
こちらは「Temple of Napirisha 」!
「ナピリシャ」(Napirisha )はエラムで2つの主要な神の1人。あれっ、ジッグラトの頂上で祀られてると思ってたのだが。
こちらは「Temple of Ishniqarab 」!
「Ishniqarab 」はメソポタミアの神なのですが、エラムでも崇拝されていたそうです。メソポタミアの神話も奥が深そうだが、またどこかの機会で。。ちなみにメソポタミアはティグリス・ユーフラテス川のあるイラクとシリアの方で・す・YO!
でこれが「Temple of Kiririsha 」の端にあった何か!
あばら骨っぽいのが興味を引いてパシャリ !
そしてこれらの神殿の裏側からジッグラトに向かってパシャリ !
北西にはこんなものも!!
恐らくは宗教儀式に使われていた円筒状の祭壇。ジッグラト付近の北西と南西に2つあります。
ジッグラト南西側の通路を歩く2号とタクシーの兄ちゃん。
兄ちゃん、もうここを出てハフト・タッペに行かないと13時までに帰れないよーってダダこねくりまくってました。確かに約束をむげにするわけにはいかんが、観光は続行イェーイ!
こちら側にもう1つの円筒状の祭壇があります!
南西のものは一部「Mrs.Ghirshnian 」さんによって修復されたらしいのだが、不幸にも復元されたデザインから日時計と間違われてしまっているらしいです。
兄ちゃんとの約束もあるので、ジッグラトを1周した時点で観光を切り上げました。
あぁ、ジッグラト。
実はチョガザンをイェーイ!していた途中でハフト・タッペの観光をあきらめ、チョガザンに時間をかけることにしました。なので今回ハフト・タッペは寄ってませ~ん。
(T_T) (T_T)
このままアフヴァーズのホテルまで帰って行ったとさ。。
- 所要時間: 約1時間45分(チョガ・ザンビール~イーラーン・ホテル)
日射しが有り得ないほど強いので、兄さん、布で日除けを作ってくれ、帰りはエアコンもつけてくれた!行きもつけようYO!
今回ハフト・タッペには行けませんでしたが、テヘランの「イラン考古学博物館」にもチョガ・ザンビールから出土した有名な発掘品が展示されているのでご紹介!この博物館、ペルセポリスの出土品もあるイェイとこ取りな博物館!この博物館が世界遺産のないテヘランにあるのだから憎い。。
まずはこちらの牡牛さん!
首のたぷつきも気になりますが、足の長さも気になります!チョガ・ザンビールの北東の門から発見されたらしい!こんなのが出てきそうな雰囲気、まるでなかったけどね~!
そして体には「楔形文字」(くさびがたもじ)!
この瞬間、首がタプタプな牡牛様に頭を下げ、ハハーと思うのであります。
でこちらがもう1つの有名な発掘品。青銅の車輪!
何に付けられていたんでしょ?!はて?!ゲゲゲの鬼太郎の輪入道を思い出してしまいました。。
牡牛様: 「これにてチョガ・ザンビールの記事は終了イェーイ!」
1号: 「イェーイ!なんて言わせるのは牡牛様に失礼では。。」
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